2010年11月03日

モンテディオ山形 ぶらから観照記 その4



 さて、10月16日の第26節の川崎フロンターレとのアウェイ・ゲームに0−2で敗北した次のゲームは、10月23日の第27節、これまた勝利したことのない相手、というか、過去3戦3敗の相手、清水エスパルスとのホームゲームだった。

 1枚目の写真は、試合開始前のサポーター席。後景の山にそろりそろりと紅葉がやってきている。それを弱々しい秋の夕日が照らしている。こんな環境でJ1のホームゲームを観戦できる幸いを噛みしめてしまう・・・。

 この試合、モンテは、田代と長谷川の2トップに、下村と増田をダブルボランチとして臨む。
 前半の20分ほどは優勢に試合を進め、清水ゴールを脅かした。この間、清水の動きはまだ緩慢で、まるで“寝ている”かのようだった。しかし、モンテは、この攻撃の波にのった時間帯に得点できなかったため、例によって、前半の25分過ぎから相手に押し込まれる危ない時間帯に入る。
 如何にも点を取られそうな感じがしてきた31分過ぎ、案の定、息切れしたディフェンスの乱れを衝かれて1点を献上・・・。そのまま前半を終了した。負け試合では、毎度この時間帯で点を奪われている。なんだか、ほんとに点を奪われるのが読めるようになってきてしまった・・・一方、得点時については、昨季までは嵩にかかって攻め立て上がっているときはなんとなく得点できる匂いがしてきて、まさにそこで実際に得点が入っていたのに、今季はまったくその“匂い”のする時間がないような気がする。ようするに、流れに乗った形で得点することができていないのだ。




 得点力の脆弱なモンテは、格上の相手から先取点を奪われるとそのままズルズルいく試合が多いが、それでもサポやファンは、先日のガンバ大阪に逆転勝ちした試合を思い出して、期待しつつ後半を迎える。
 しかし、1点先取して余裕の出た清水に対し、後半のモンテにはさっぱりいいところがなく、相手をフリーにして15分に2点目を献上・・・その後、相手に反則退場者が出て数的優位に立ったが、北村と下村を下げ、ハン・ドンウォンと宮本を一緒に投入して前がかりになったところに相手のカウンター攻撃を食って、結果は、0−3で完敗。
 まあ、ヨンセンにいい仕事をさせなかった点だけは評価できるが、やはり、攻撃と守備の両方で、清水との集中力の差が出たといわざるを得ない。(外国人選手が活躍していないモンテ側からみれば、清水のヨンセンや名古屋のケネディなどの大型選手は、出場しているだけで“反則!”みたいなものであるからして。)





 このゲームの入場者は12,543人。清水からも少なからずサポが駆けつけた。
 清水の応援は、さすがにこなれている。全体がラテン調のリズムで、声を集中して出せるように、ことば数が少なくコールにメリハリがあり、少ない人間でもパンチ力のある応援ができる。モンテの応援は“念仏系”なので、「念仏」対「サンバ」という感じだった。


  清水戦は、湘南相手には効果的だった田代と長谷川の2トップが、強豪相手には効果的ではないということを再確認したような試合だった。
  あまりに見事な負けっぷりで、川崎戦に続いて2連敗は痛いが、まぁこんなもんだろうと、サポもファンも悟りを開いているような感じ・・・(苦笑)
  この日の負け、つまり対清水の負けは織り込み済み・・・。でも、じゃあ、残り試合にいつ勝つんだ?・・・ええと〜、アウェーでの大宮とホームでの京都に勝って、あと勝ち点6を積んでなんとか残留する・・・これがみんなの(?)描いているシナリオだ。なにしろこのほかに残りのホームゲームはセレッソ大阪と鹿島アントラーズが相手なんだから・・・あっは。
  いや〜、やっぱりこういう負け試合が多いから、ガンバ大阪に逆転点勝ちしたときのように、たまに格上を破ったときの感動がひとしおなんだわ・・・そんなことを自分に言い聞かせてスタジアムを後にした。

 ところがどっこい、次の27節10月30日のアウェイの浦和レッズ戦では、台風による風雨の中、モンテは浦和に1−0で勝利してくれた。
 この日、じぶんとしては今季初めてのアウェイ観戦に乗り込もうと考えていたのだが、生憎仕事の用が入ってしまい、やむなくNHK・BSでテレビ観戦することに。
  この試合は、ガンバ大阪戦に続いて小林監督の采配が当たった試合だった。
  前半開始から20分が浦和の得点が多い時間帯だということを考慮し、長谷川1トップに佐藤健太郎をアンカーとして、4−3−3の守備的な体制でゲームに入る。
  前半の前の半分は観ることができなかったが、後の半分を見たところでは、FWの長谷川からなかなかいい守備が出来ているようだった。攻めてくる相手を抑え、前半を失点なく乗り越えればモンテにもチャンスが来る。まさに読みどおりだった。
  浦和は、その個人技の高さに加え、モンテの中盤のミスもあって、終始優勢に試合を進める。しかし、モンテ守備陣の最終ラインの集中力やGK清水の好セーブによって、チャンスを活かすことができない。浦和の攻めは、組織的な崩しを波状的に仕掛けてくるというのではなく、エジミウソンらの個人技に頼ったものだったという印象がある。
  
  モンテは、後半36分、石井のフリーキックに長谷川と交代した田代がヘッドを合わせて、数少ないチャンスをものにし、それをいつもながらの守備で守りきった。テレビ画面で見る限り、田代のヘッドがボールに触れているのかどうか怪しく思えたが、それでもあそこにああいうふうに田代が突っ込まないと生まれなかったゴールだろう。
  長谷川に、出場時間を限ることで前線からの守備と攻撃の両方をがんばらせて、失点を防ぎつつそこそこ攻撃も組み立て、長谷川が疲れた後半の中ごろに田代を出して攻撃的に臨むという小林監督の作戦が当たった瞬間だった。

  長谷川の1トップでも田代の1トップでも、モンテの流れからの攻めは比較的単調で、相手に読まれている。こぼれ球を狙う2列目の駆け上がりや、中央への早い縦パスをシュートにつなげる連携(モンテの選手の技量では、じぶんで縦パスをもらってそのままシュートを決めるのはなかなか難しいので、縦パスを受けた者が、ゴールに向かっている別の者にワンタッチでパスすることが必要)が大切なように思える。

  しかし、自力で残留を掴み取るために、とにかくこのアウェイでの勝利は大きかった。
  台風の中を浦和に駆けつけたモンテ・サポの熱意にも拍手。テレビでは、モンテ・サポの応援の声もちゃんと拾われていた。来季、また大勢の浦和サポを天童に迎えることができそうなのは大きな喜びである。

  次節は、引き続きアウェイで大宮アルディージャ戦。これにはじぶんも参上つかまつる。
  昨年と同様に残留争いに巻き込まれている大宮の残り試合の対戦相手を見ると、ホームで勝てそうな相手は、モンテと神戸くらいだと思える。そういう意味では、大宮は対モンテ戦に残留をかけて全力で立ち向かってくることだろう。小林監督がこれにどう臨むのか、楽しみである。

                                                                                                                                                            


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