2009年09月25日
飯豊町行
“シルバー・ウィーク”の一日、じぶんとしては珍しくドライブに出かけた。
山形から国道348号で白鷹町、国道287号で長井市を経由し、県道10号で飯豊町に入る。
この沿線にある定番スポット、農家レストラン「エルベ」で昼食。この店には以前にも2〜3回来たことがあった。
黄金色の田んぼを眺めながら、4種類のチーズを使った薄めのピザと、海老のスパゲティを食べた。
このレストランは、農家の奥さんたちが経営しているということだが、ピザの味はなかなかだった。とくにブルーチーズのびりりとした舌触りがいい。
店は満席だったが、ピザが出てくるまで40分、スパゲティが出てくるまで50分待った。
その間、サラダのバイキングで腹を収めていたが、サラダのなかでも、地物のカボチャが甘くてとて美味しかった。
店員の愛想は、悪いと言うほどではないが、よくもない。待たされている間、イライラしそうなところだが、開け放たれた戸の向こうに広がる秋の風景を眺めていると、“スローフード”という言葉が、何度か浮かんでは消えた。(笑)
店を出ると、すぐ裏手にある山の麓の「どんでん平ゆり園」に向かう。
このゆり園は、6、7月しか開園していないが、今回のお目当ては園の中を突っ切って山へ入る道路・・・・。
「クマ出没中」の注意書きを視つつ、細くて蛇行はしているが舗装された道路を上っていくと、中腹に展望地がある。
車を停め、展望地までの100m足らずの距離を、たまたま車に積んであったリュックからクマ避けの鈴を取り出して、鳴らしながら歩く。
そして、その展望地から飯豊町の「散居集落」を見渡したのが、上記の写真。
防雪・防風のために飢えられた木立に囲まれた中に家がある・・・その一つ一つが、まるで稲穂の海に浮かんだ島のようだ。
これが“美しい日本の風景”というやつ・・・・
(なお、手前で灰色に見えるのは、ビニールハウスである。)
この風景は、たぶん一生忘れられないものになると思った。
風景に感動したからではない。それを視ているこちら側の現在の状況に、もっぱらその理由はある・・・。
それから、さらに南下し、国道113号を横切って、白川ダムへと向う。
年間でもっとも雨量の少ない季節・・・・ダムの水位は低かったが、その上流の風景には豊かな趣があった。
ただひとつ、あちこちに見えるナラ枯れの様態が痛々しいことを除いては。
白川ダム湖岸公園には、オートキャンプ場やパークゴルフ場があり、連休とあって、けっこう賑わっている。
車を降りて、ちょっとの間、公園を歩く。
芝生の上で、家族連れが芋煮会をしている。木陰では、若い男女がギターを奏でている。
それから、さらにその奥、県が造った「源流の森」へも立ち寄り、散策路の目星もつけた。
ダムの湖畔の宿泊施設「フォレスト飯豊」やそれに隣接するコテージ村からも、なかなか素敵な展望が得られることも確かめた。
今度は、ゆっくり泊まりに来よう・・・そう言いながら、踵を返した。