2008年03月08日

井の頭公園行

 いつものようにぶらりと東京へ出かけた。
 大きな書店を廻ったり、街の景観を眺めてあるいたり、たまに展覧会を覗いたり、たま〜に小劇場演劇を観たりするだけだが、小遣いが溜まると、ふらぁ〜りと東京へ向かっている。

 今般は、JR東日本の「大人の休日倶楽部」(うっ、歳がバレる・・・)の会員パスで、3日間乗り放題12,000円というチケットを利用したのである。
 このチケットでは行こうと思えば金沢まで行けるのだが、結局いつもどおり“東京ぶらぶら行”を繰り返すことになった。


 まず足を向けたのは吉祥寺。

 吉祥寺というと、20年以上も前に渡辺えり子の劇団3○○(さんじゅうまる)の芝居を「吉祥寺バウスシアター」に観に来たのが思い出される。
 どんな芝居だったかあまり憶えていないが、「瞼の女−まだ見ぬ海からの手紙」だったような気がする。
(ネットで検索すると・・・バウスシアターは映画館だったんだ・・・)
 渡辺えり子の芝居は、岸田戯曲賞を受賞しただけあって、戯曲はけっこうよく書けていたりするのだが、舞台の方は“女子高演劇”という印象を受けたのを憶えている。

 話は飛ぶが、山形に来て、大学に入って、五月病のちょっとした気の迷いで演劇研究会の部室に足を踏み入れてしまったものの、そもそも高校まで演劇なんてまったく関心も何もない人間だったので、なりふりかわまず手時かな芝居を観て回ったのだったが、その手近の芝居というのが地元高校演劇部の公演だったりもして・・・そのなかに山形西高という女子高の公演も含まれていたのである。
 この山形西高というのは、当時は県内でもトップクラスの進学校だったが、渡辺えり子の出身校である。
 それを知っていたからか、知らなくてもなのか、は定かではないが、渡辺えり子の芝居を観た第一印象が、“あ、これ、山形西高の芝居の延長線じゃないか・・・”というものだった。
 プロの劇団3○○の舞台と訓練されていない女子高生の舞台とを同列に扱うのは失礼だが、しかし、どこかしら漂っているテイストというものがあったのだと思う。

 脱線ついでに言うと、山形には山形北高という女子高もあって(当時は北高の方が男子には人気があった)その舞台も観に行ったのだが、同じ女子高演劇でも全然テイストが違っていた。
 こちらは実力派といった印象で、大学生のくせに、先輩に連れられてこの女子高の稽古を見学しにいったこともある。(^^;

 何れにしてももう30年以上も前の話だ・・・・あっは。

井の頭公園行

 最初から思い出話で脱線してばかり。歳をくった証拠かもしれぬ・・・(自嘲笑)

 さて、井の頭公園を訪ねたのには、ちょっとばかり恥ずかしい訳があった。

 駅から公園に向かう路地にはすでに人が溢れているが、この界隈は明るくくつろいだ雰囲気である。
 坂を下って公園に入ると、そこには写真のような大道芸や演奏をする人々がいて、散歩人たちが足を止めて見入っている。
 遊歩道沿いには、手作りのアート作品を売る出店がならんでいる。
 よく観るとその出店には「ART*MRT」という許可証が掲示されていて、これが「井の頭公園100年実行員会」主催による「アートマーケッツ」という企画なのだということがわかる。


井の頭公園行
 以前、この公園を訪れたとき、これらの出店のなかに若い女性が手作りの詩集を売っているのを見つけ、いつかじぶんもこうして詩集を売ってみようか・・・・などと想ったのだった。
 それを思い出しての下調べというのが、じつは恥ずかしいというここを訪れたその訳である。
 しかし、店開きするには「東京都西部公園緑地事務所管理課」の許可がいるようだった。

 2枚目の写真は、ブルースを演奏するおっちゃん。
 テネシーワルツをブルースで歌っていた。
 このおっちゃんだけだと、ブルースオタクの爺という印象で終わるのだが、バックに若いギタリストを率いているので、なかなかカッコよく見える。
 写真では、この若い男性が街灯の柱に隠れて見えないのが残念。


井の頭公園行


 ふとこの東京という街がくそったれの階級社会であるということを忘れさせる空間。
 それが休日の井の頭公園である。





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Posted by 高 啓(こうひらく) at 12:02│Comments(0)歩く、歩く、歩く、
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