2012年03月11日

2012年J2開幕戦(VS千葉)



 3月4日(日)、待望のJ2開幕戦(VSジェフユナイテッド千葉・市原)に駆けつけた。

 会場となるフクダ電子アリーナの最寄駅はJR京葉線の蘇我駅だったが、時間があったので千葉駅で降りて昼飯を食べることにした。
 さて、初めてJR千葉駅で降りてみると、駅前にモノレールの駅が隣接していることも影響しているが、その雰囲気が暗く、どうも殺伐としている。都市の顔となる駅前を、なんでこんな設計にしているのか、よその街ではあるがなぜか腹が立ってくる。
 もちろん、乗降客や通行人は多い。デパートのそごうが隣接しているし、駅前の大通りには都市銀行の支店ビルがいくつもそそり立っている。・・・そもそも千葉はそれなりの都会であるはずなのだ。こんなはずはない・・・賑やかな通りを探して歩き始めるのだが、どうしようもなく閑散とした街、“ビルの林立する田舎”という印象なのである。
 ろくな飲食店がないので、昼から営業している居酒屋でまぐろ丼を食ったが、やはりまずいものだった。

 もうひとつ印象的だったのは、千葉駅や駅前には、J2開幕を告げるポスターもジェフ千葉の旗も、スタジアムへの案内表示も、つまりこの街がホームチームもっていることをうかがわせるものは一切見当たらない。これにはやや驚いた。
 蘇我駅については、最寄駅だからそれなりに“ジェフ千葉のホーム”という演出が凝らしてあるのだが、千葉駅には本当に何もない。ということは、わが山形にしたら、天童駅には歓迎の装飾やスタジアムへのサインが表示されているが、山形駅にはモンテのモの字もないようなものである。

 だが、やはりサッカー専用スタジアムというのはいいものである。
 フクダ電子アリーナは、これまたどこか田舎くさいのだが、観客席の大半に屋根がかかっている。これはとても有難い。
 チケットについては、サポーター席で終始立ちあがって声援を送るのはどうも性に合わないし、東京在住の息子と会話しながら観戦しようとして「アウェイ自由席」を購入していた。(昨年、J1で柏戦に行ったとき、SS席に行く途中、モンテのタオルマフラーをしていたら、柏サポの若い兄ちゃんに絡まれたのでアウェイ席にしていたのである。)
 定められたゲートから入り、それらしき区画に入ろうとしたら警備員にそこは指定席だと指摘され、あっちだと指示された区画に移るのだが、それがよくわからず結局はサポーター席に座ってしまう。
 ということで、ゲーム中はほとんど立ったまま観戦。息子ともどもチャントに参加する羽目になる。




 山形サポは予想通り多数乗り込んでおり(報道によれば2,000人)、開会前にはスタジアムのコンコースでチャントの練習を兼ねた総決起集会みたいなものをやって、ずいぶんと気勢が上がっていた。
 “奥野やまがた”となり、選手もだいぶ入れ替わって、モンテの応援チャントもいくつか新しく考案されていた。
 だが、新しいチャントはイマイチ。なにを言っているか聞き取れないし、メロディもチャントとしては複雑でわかりにくいから、どうしてもノリが悪い。この点はサポーター諸君に再考を求めたい。
 面白いとおもったのは、このスタジアムには、客席を回ってビールを売ってまわる若い女性の売り子がいることだった。プロ野球の球場ではよく見る光景だが、サッカースタジアムでは初めて見た。寒いのに短パン姿である。
 20代前半と思われる売り子の女性が、ビールを買った山形サポと話しているのが聴こえてきた。

 「みなさんは山形出身の方?」
 「おれはこっちに就職したんだけど、こいつらは山形から応援に来たんだよ。」
 「大多数が山形から応援に来ているんだよ。」
 「へぇ〜。遠いのに、たくさん来ているんですね。」・・・とこんな感じだった。
 

 さて、しかし、ゲームの方は、0対2で敗北。
 前半は互角という印象だったが、後半にカウンターからサイドを抜かれ、中央に上げた低いセンタリングをジェフのFW藤田にうまく合わせられ、この同じパターンで2失点。
 4−3−3で臨んだモンテは、思ったより軽快に動き、中盤からプレッシャーをかけているようには見えた。千葉も同じような攻め方だったが、千葉の方が技術も体力も上回っていたという感じだった。
 中盤のボールの奪い合いで、キープ力の差がでた。モンテは、例によって相手のプレッシャーで苦し紛れにロングボールを蹴るというシーンがあり、また昨年からの課題だった前がかりになったときのディフェンスの穴、これが目立った。
 そして、やはりFWのここ一番での決定力。この差である。
 ジェフはいい動きだった。高い位置で防御ラインを構成していたが、とくに後半はこのラインのバランスがよく、厚い壁が瞬時に築かれ、モンテはその壁の裏側にボールを出すことができなかった。
 もっとも、中島、萬代、宮阪など、新加入の選手たちがそれなりにいい動きをしていたという印象はある。ディフェンスを再構築し、ホーム開幕戦に臨んでもらいたい。

 東京駅の駅前で一杯やって最終の新幹線で帰ってきたのだったが、モンテの選手たちと同じ車両になった。
 乗客が選手に歓声を上げ、握手を求めていた。そういえば、スタジアムでも、負け試合にもかかわらずサポーターたちは、あいさつにきた選手たちに惜しみない拍手を送っていた。
 山形駅の改札口を出たあたりで、奥野監督らしい姿を見かけた。その印象は、お兄ちゃんという感じで、“若いなぁ”というものだった。そりゃあ、小林前監督に比べたら若いに違いない。その成長を見るのが楽しみである。

 ところで、3月11日(日)の松本山雅戦は、はえぬきの秋葉の2ゴールで2対1で勝利してくれた。
 来週のホーム開幕戦(VS大分)が待ち遠しい。



追伸:
 2004年からこれまで、このブログがお世話になってきた「北国チャンネル」がリニューアルされ、「詩と批評(HIRAKUのチャンネル)」も引っ越ししなければならなくなった。しかし、どこに引っ越すか、まだ迷っている。
 3月中に引っ越ししなければならないが、引っ越し先が検索にかかりにくい場合も想定しなければならない。
 メールをいただければ、愛読者(というような方がいれば、の話だが、)には、引っ越し先を連絡させていただく。


  

Posted by 高 啓(こうひらく) at 23:46Comments(0)サッカー&モンテディオ山形